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ひたすら竹割りの練習

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3月末に長野駅山ノ内町に引っ越してきて、3ヶ月が経った。 竹細工を習い始めて3ヶ月、竹割りは思うように出来るようになってきた。ナタで竹を4等分に割り、皮を剥ぐ。剥いだ皮が薄くなりすぎ、途中でちぎれてしまうことは格段に少なくなり、スピードも格段に上がった。ナタの刃が走って、左手親指を深く切ったこともあったが、親指に指サックをはめ、右手人差し指にはテーピングをし、怪我や擦れを予防する術も見つけた。 先週割った竹。ちなみにこれ、4時間ぶっ通しで割り続けてヘトヘトになった。 とは言え、繊維の強い1年物の根曲竹となると、先生方の10分の1くらいの速さでしか割れないのだが。戸隠にある井上竹細工店の井上さんは、お父様に「竹割り10年」と言われたという。私はまだ半人前の半人前くらいだ。 今月16日に、近所の小学校で竹細工教室が開かれた。職人4人が小学校に出向いて、高学年の児童が小さいかご作りを体験した。こちらで9割方作ったものを、子供が完成させるのだが、どういう風の吹き回しかそこに私も助手として参加することになった。しかも職人がひとり急遽参加できなくなったので、私も子供を教える役になった。 5年生4人(と先生1人)を教えさせてもらったが、ちゃんと教えれば思った以上に素直に上手に作っていた。ここから、将来の須賀川竹細工を受け継ぐ人が現れればいいなと思った。 また、私個人が先生のご自宅に訪問するのではなく、竹細工振興会の主催する竹細工教室も今月から始まっている。参加者30数名の内、おばさんとおじさんがほとんどで、若者は僕と中学生の女の子2人だけ。とにかく、竹細工を愛好する人の集まりということで、なかなか面白い親交がある。 竹はいつも職場の従業員駐車場の端っこで割っているのだが、竹を割っている脇を、近所のおじさんやおばさんが通る。物騒な刃物で何か小細工している私は、やはり物珍しいので、かなりの高頻度で「何やってるんですか」と聞かれる。2度目以降に会ったときは、「何かできたかい」とか「編めたら見してね」と言われる。 聞かれる度に、竹をこう割って籠とかザルとか作るんです、と説明するが、竹ひごばかり見せても、知らない人には完成品のイメージが湧かないかなと思った。今度から、自分で編んだ籠も近くに置いておこうか。

処女作 小さい手籠を作りました

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ひと月も前のことになるが、去る5月11日に初めて竹で品物を作った。 竹を割るのさえまだまだ下手くそなのだが、基本的なことは教えたので、編むこともやってみようと先生の提案である。それまで私がやってきた「竹割り」が、ようやく「竹細工」になったというわけだ。 初めての竹細工。作った当日にケイタイで撮った。 六つ目編み(かご目編み)という一番基本的な編み方で、自分が作った竹ひごを使って(足りなかった分は先生の作ってくれたものも加えて)、小さい手籠を作った。2時間くらいかかっただろうか。未熟な点が多々あるにせよ、半分くらいは先生の手がかかっているにせよ、竹ひごが初めて形になったことが、大変うれしかった。これから一生やっていくであろう竹細工の、処女作である。興奮を覚えた。 時は飛んで5月30日には、山に入り根曲竹を切りに行った。切って葉を落とした根曲竹しかそれまで見たことがなく、この日初めて生えているのを見た。葉は少ないが大きく、学樹的にササに分類されるのも合点がいった。 今回は生えて1年のものだけを切ってきた。つまり去年タケノコだったものである。前の記事でも書いたように、生えて3か月~1年の根曲竹は繊維に粘りがあり、細かく巻いても割れることがない。そのため縁巻きなどに適している。 現在の車内の様子。中央が1年ものの根曲竹で、右側の細いのが割り終わった竹。 ホコリだらけになりながら先生と2人で一抱えほどの竹を採ってきて、そのうち一掴みを頂いてきた。置き場所がないのでそのまま車に入れてあるが、乾燥すると割れなくなってしまうので、本当は数日中に割ってしまわないといけない。仕事の昼休みに、少しずつ割っているが、まだ半分も割れていない。まだまだ竹割りが下手である。 今日9日もまた先生のお宅にお邪魔して、2つ目の籠を完成させた。その写真はまたの機会に。