『猫めしの丸かじり』・『インフォグラフィック入門』・『見える文字と・・・』

東海林さだお(2004)『猫めしの丸かじり』文春文庫
猫めしの丸かじり (文春文庫) [文庫] / 東海林 さだお (著); 文藝春秋 (刊)

桜田潤(2013)『たのしい インフォグラフィック入門』BNN
たのしいインフォグラフィック入門 [ペーパーバック] / 櫻田 潤 (著); ビー・エヌ・エヌ新社 (刊)

佐藤栄作(2013)『見える文字と見えない文字』三省堂
見えない文字と見える文字 [単行本] / 佐藤 栄作 (著); 三省堂 (刊)

ずっと借りている柳宗悦がなかなか進まなくて、本の記事を2か月以上書けていなかった。

上は、ここ数日に読んだ本。ジャンルがバラバラなのが取り柄だと思ってる。

今回チェンマイに行って、食べることの悦びに気付いた。食べるのって、楽しい。この気持ち、なんか懐かしい。記憶が蘇る。東海林さだおの「丸かじり」シリーズを読んでいたときだ。このシリーズは、中学生のときに親しい友達が読んでいて、私もつられて2、3冊、彼に借りて読んだ。あっという間に読めた。当時の私は病的に遅読だったと思うが、猛スピードで読めた。それくらいに読みやすかった。それだけじゃなくて、彼のエッセイは、読むだけでよだれが出てくるようだった。実にうまそうに文章を書くのだ。このとき、食って悦楽なんだなと思った。(私の食べ物への姿勢は、実はその友達の影響がとても大きい。好き嫌いが変わったりした。)

チェンマイから帰ると、久しぶりに読んでみたくなって、近所のBOOKOFFで2冊買ってきた。流れるように読んだ。干し芋や玉子丼が食べたくなった。

3冊目の青表紙は、読みながら曲学阿世という言葉が脳裏にちらつき続けた。真面目な研究になるかならないかのギリギリのライン。説明がややこしいので省かせていただくが、字体(抽象形)と字形(実現形)を、言語学の概念である音素と異音、もしくは音韻と音声の対応に当てはめ、持論を展開している。詭弁を使って内容を引き伸ばしている印象を受ける。とっかかりは面白そうだったが。書道と言語学の知識があると本書の理解(と批評)に有益。

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