チェンマイ食いまくり歩きまくり記 5日目


22日(月)

悩む

7時半、起きる。


朝ごはんは、違うものを食べようと思って、魚にしてみた。名前は知らぬ。15バーツ。ごはんも、チャーハン+玉子のせなので15バーツ。 チャーハンは相変わらずおいしいけど、魚はカリカリに揚げてあって、身が少ない。物足りない。

昨日もらったランブータン。冷やして食べるとおいしい。

この宿、4泊しか予約していなかったので、今日チェックアウトして、他の宿を探す予定でいた。でも、ここすごく居心地が良くて、延泊するか迷っていた。

それに、もうチェンマイでの目標はだいたい果たした。毎食タイ料理食べてるし、友達にも会えた。今日から、急に暇になった。それどころか、士気が落ち込んできた。宿でダラダラしているだけも幸せなのだ。1週間も同じ都市は、ちょっと長かったのだ。

他の都市を点々としている宿のみなさんにつられて、急遽予定を変えてどこかに行こうかと考え始めた。まだまるまる3日ある。チェックアウトの時間までに、今後の予定を決めなきゃいけない。

行くとしたら、チェンライだと思った。チェンマイよりさらに北にある都市で、バスで4時間弱。今日出て、観光して、一泊して、観光して、それで明日の午後にでもまたこの宿に帰ってくればいい。チェンライは小さい都市だから、短い時間でもまわれる。私が特に見たかったのは、友達がおすすめしていたワット・ロン・クンというお寺。タイのデザイナーがデザインした白くて新しくてコテコテのお寺だ。

でも、ワット・ロン・クンはチェンライの中心からはかなり遠いのだ。バスでチェンライまで行って、またバスでワット・ロン・クンまで行って、また中心地まで戻るというのは、正直面倒臭い。そういう面倒臭さを急に覚悟できるほど、私は実行力にあふれていない。そういうのは日本でちゃんと計画して心の準備をしておきたいのだ。

チェンライでの宿だが、一応よさそうなところは見つけた。バスも、宿のタイ人のスタッフにいろいろと調べてもらったところ、(確か)片道260バーツだという。思ったより高いが、財布には余裕がある。

『地球の歩き方』と、にらめっこする。タイまで来たのだから、いろんな経験をしたいという気持ちと、それにかかる少なからぬ時間と手間と労力との葛藤に、悩みに悩む。私はそういう損得勘定にすごくこだわってしまう神経質なやつなのだ。

12時。もうチェックアウトしなければ。

私のものぐさが勝り始めた。面倒臭いのだ。これからいそいそと荷物をまとめて、バスのチケットを予約して、宿を予約して、遠いバスターミナルまで行って、というのが。チェンライに何があるのかもよく調べずに、それだけの時間と手間と労力をかける意味があるのか、それより、もっとチェンマイを探検したほうが楽しいんじゃないか、と、ものぐさな僕が野心家の僕を説得し始めた。

チェンマイにいれば、頼りになる友人がいる、日本語がある。まだ食べていない料理、果物もたくさんある。まだ行っていない場所もある。

悩みに悩んだ結果、私はチェンライ行きを諦めた。12時過ぎ、バスの値段を一生懸命探してくれたのには申し訳ないけど、スタッフに「延泊します」と告げ、もう3泊分の料金を払った。

後悔はない。これでよかったのだ。やあまんさんに報告したら「ここにいてよ」とも言われ、すっかりすっきりした。

気分は晴れやか。さあ、ココナッツビスケット食べ比べ第2回大会をしよう。

ココナッツビスケット食べ比べ その2

おとといのココナッツビスケットは、たくさん入っていなくて物足りなかった。その2倍くらい入っているやつを昨日見つけたので、また食べ比べてみようと思ったわけだ。否、単純に食べたかったのだ。

サブレはおとといの余り。

見た目はだいたい同じですな。

上がタイ、下が日本。

結果は、おとといと同じだった。食感は、日本のがちょっとだけフワフワ。日本のがわずかながら身が詰まっていないというのは、厚さの違いを見れば分かる。そして、タイのは甘みがすこし強い。

などと、知った顔をしつつぼりぼり食って満足すると、昼寝をしてしまった。ぐうたら。午後2時。昼食をとらねば。

3軒屋台で昼

一人で3軒屋台の左に行ってきた。この店は料理の写真が大きく壁に掛けてあったので、うまそうなのを指さす。


チャーハンのようなものが出てきた。茎がでかい。味はあまり覚えていない。あとでやあまんさんと話したら、カーオ・パット・ガイ(鶏肉入りチャーハン)と判明した。

ワローロット市場

3時になる。今日の午後は何しようか。旧市街の東側はホテルなども多く栄えている地区だが、まだ行っていなかった。大きい川も流れているから、ターペー門(お堀の東)から川に向かって歩いてみようか。

乗り合いタクシーでターペー門までいき、地図を頼りに東へ2、30分歩くと、花屋が並ぶところに来た。何十mも並んでいる。


あれ、今度は果物屋が並んでいる。すごい、何でもある! それに、食べものもある! 何と、食器やバケツみたいな日用雑貨まで、所狭しと売っている。何なんだここは?

ドリアン、シャカトウ、ランブータン



地図によれば、ワローロット市場という市場みたいだ。しばらく歩いて気付いたが、観光客が少ない。そのためだろうか、果物が安い。ここはタイ人が買い出しをするところなのだろうか。

賑わってる。タクシー(赤いの)の多さよ。

果物は、食べられるだけいろいろ食べてみるつもりだったので、これはすごくいいところを見つけた。パイナップルは切って売っていず、さすがに1個買っても食べきれないと思ったので諦めて、まずマンゴーを買った。どこの屋台も売っていたが、僕の買ったところは20バーツ。1個で20だと思ったら、なんと4個詰めてくれるじゃないか。1個5バーツ(18円)である。安い、安いよ!

あと、赤くてでかい、パッションフルーツかドラゴンフルーツとかいうやつを1個買った。(後で確かめたらドラゴンフルーツ。)量り売りで30バーツ。安いぜ!

あと、腹が減ってきたのでコロコロした正体不明の揚げ物を買って食べた。もちもちしたドーナツで、何も入っていない。だけど甘みがほんのりついているので食べられる。


一応、市場の背後の川も眺めてみた。ピン川という、最終的にはチャオプラヤ川へと合流する川だが、汚かった。

収穫はマンゴー4つとドラゴンフルーツ1つ。宿の人におすそ分けしても、今日と明日は楽しめる。

大雨に降られた

帰路についてすぐ、雨粒が落ちてきた。おっと、やばい、スコールが降る気がする。ターペー門までは歩くつもりだったが、その前に土砂降りはちょっと困る。15分くらいどきどきしながら歩いたが、なんとかタクシーを見つけ、乗り込んだ。

乗って数分で土砂降りになってきた。窓から水が入ってくる。よかった。

降りるころには、道路に大きい水たまりができるほどの豪雨になっていた。宿までの200mも歩けないくらいなのだ。降りたところがショッピングモールなので、地下の食品売り場をぶらぶらすることにした。

30分もぶらぶらしたが、普通はすぐ止むところをなかなか止まず、待ちかねて、弱くなってきたところで濡れながら宿に戻った。17時45分。この日は結局、珍しく夜遅くまで降っていた。

晩ごはんは、またまた3軒屋台。宿の友達二人と、今度は右端の店で食べた。(3軒屋台はこれでコンプリート。)

カレー風味。おいしい。100円。

店内。蚊が多い。

夜にマンゴーを食べたが、甘かった。そういえばタイでは未熟な青いマンゴーも食べるのだが、あれは固くて味が無くておいしくない。でも黄色いやつは、僕の知っているマンゴーの味だ。めちゃくちゃ安い本場のマンゴーを食べる。しあわせ。

突然、将棋

今夜は、バックパッカーのご夫婦が泊まる。7ヵ月の世界一周がタイで終わるのだという。そして、何日か前から泊まっている、19歳のバックパッカーの子がいて、やあまんさんからいつの間にか将棋を習っていた。僕が感心するくらいに熱心に勉強していて、その夜、試合しているところを見たいと言い出した。それ以前に、宿に将棋があることが驚きだが。

そのときドミトリーにいた男性陣(やあまんさん、世界一周のご主人、僕)は全員将棋は知っていて、やあまんさんは強そうなので、ご主人と僕が対局することになった。臆面なく私が勝たせていただいて、自分の面の皮の厚さを恥じたのはいいが、今度はご主人とその子がすることになった。彼女にとっては初めての対局である。タイのゲストハウスに、日本な空間が出現した。夜の11時半である。


随分詳しく将棋のことを書くが、これが意外とすごくいい勝負だったのだ。彼女、始める前は、教えて下さいとか言っていたし、囲いも定石も知らなかったが、始めてみると、初心者にしては侮れない手を打つのだ。もちろん駒の動きも全部把握している。さすがに初めての対局だから、王手飛車取りを見逃したりして負けてしまったが、途中まで勝負の行方は分からなかった。頑張れば勝つこともできた。

生まれて初めての将棋で、なかなかうまく打つ彼女を見て驚いたのでした。いま将棋を知っている人は少ないみたいだけど、ここに将棋人口が一人増えたのだった。

将棋のせいで、就寝は遅くなった。

今日の歩数:13176歩

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