2013年4月6日土曜日

沖森卓也『はじめて読む日本語の歴史』

読み始めたのは3週間も前です。

英語という言語の歴史、つまり英語史については、大学の授業を受けてその学ぶところ非常に多く、言語の歴史研究の魅力に大分感化された。それ相応には知識を得たが、英語のことは知っておきながら自分の母語の歴史を知らないでは、とんだ笑い種なので、日本語の歴史の本も少し読もうと思った。

沖森卓也(2010)『はじめて読む日本語の歴史』ベレ出版

はじめて読む日本語の歴史 ―うつりゆく音韻・文字・語彙・文法 [単行本(ソフトカバー)] / 沖森 卓也 (著); ベレ出版 (刊)

母語話者が母語で書いた母語の歴史だから、深さが違う。英語史の入門書(英語)も2冊読んだし、中国語史の入門書(日本語)も1冊読んだことがあるが、どちらも母語でないから、直観がいまいち働かない。内容も浅くなりがちだ。だが母語の日本語ならば、古典語の知識や文化の知識があらかじめかなりあるから、理解度は全く違ってくる。

古典の知識を深めるために高校生とかが日本語史を読むのもいいかもしれない。日本語史の本はたくさんあるから、自分にあったものを選べばいい。本書は最古の日本語資料から現代日本語まで、網羅的に扱うのでおすすめではある(これを、読むのに時間がかかった言い訳にしよう)。それに(言語学者は大抵そうだが)言語変化に中立の立場をとっているのも好印象だ。

本書を読み進めると、古代から現代までにいかに日本語が変わってきたかがよくわかる。もちろん1000年以上日本語を貫いてきた部分もあるけれど。未来の日本語はどのような姿をしているだろう。想像が湧く。

最後に一つ。現代の丁寧語「です」は、江戸時代の「でござります」が、「でござんす」→「であんす」→「でえす」という変化を経て用いられるようになった(本書 p.263-264)。変わりすぎだ。これじゃあ「お願いします」が「おなしゃす」に代わる日も近いな。

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