ジョン・マーハ『チョムスキー入門』

自主的に選んで読破した最初の英語の本? ともあれ、時間ができたので久しぶりに本を読み終えた。

John Maher and Judy Groves. (1997). Introducing Chomsky. Totem Books.
ジョン・マーハ、ジュディ・グローヴス(芹沢京訳)(2004)『チョムスキー入門』明石出版

チョムスキーはいつか読もうと思っていた。言語学をいくらか知っているなら、ノーム・チョムスキーを知らない者はいない。書道における王羲之と言ったところか。彼は生成文法や普遍文法などを提唱し、人間は生来言語の能力を持っていると唱えた。チョムスキーの理論は現代の言語学の根幹をなしていると言ってよい。MITの名誉教授で、もう少しで84歳の誕生日を迎える。

さて初のチョムスキーとして、彼自身の手によらない著作から入るのはいささか邪道である。しかしICUの売店でこの本をめくっていたとき、チョムスキーとジョン・マーハのツーショットを見たときは、目を疑った。それは仰天した。合成かと思った。

ジョン・マーハはICUの教授で、まだ授業は受けたことはないが、2度講義を受けたことがある。たったそれだけだが、彼の深遠な学識と優しい笑顔に、学問をする者の本質を見た気がした。彼とチョムスキーのツーショットにあまりにびっくりして著者を見ると、本書は彼が書いたものらしい。それにしても、ジョン・マーハがチョムスキーと会ったことがあるだって!?

1日25ページ読めば7日で終わると思っていたが、絵が多く、私でも4日で読んだ。

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