意外と知られていない? 新書「アスペルガー症候群」

先月の「ぼくには数字が風景に見える」に始まって、私はアスペルガー症候群や、神経や精神の病の本を読んだり、映画を見たりしていますが、以来アスペルガー症候群に興味を持ったので、大学での今学期の英語のエッセイのトピックをアスペルガー症候群にしました。今回紹介するのは、そのエッセイのために読んだ本です。

アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2) [新書] / 岡田 尊司 (著); 幻冬舎 (刊)



ほとんどの人はアスペルガー症候群の名前くらい聞いたことがあるだろうと思っていましたが、親しい友人にも知らない人がいたので、意外と知名度は低いかもしれません。

ちなみに私のエッセイのテーマは、そうした無知によるアスペルガー症候群に対するステレオタイプと、アスペルガーの人がしばしば優れた能力を持つという事実との乖離を、中等教育で埋めるべきだというものです。世の中をリードした(している)多くの有名人にアスペルガー症候群が疑われているという事実は、本書で知り、そして驚きました。

アスペルガー症候群に似たものに、自閉症というのがあるのですが、この2つは言語の発達度合とIQが違うだけの、連続した症候群とみなされ、その2つなどを総称して自閉症スペクトラム(連続体)と言われます。

本書を読んで思ったのは、人間の脳は全く不可思議だと改めて感じたのはもちろん、アスペルガー症候群の人と、そうでない人との線引きも難しいということです。アスペルガー症候群と自閉症の境界がぼんやりしているのと同様、アスペルガー症候群と普通の人との境界も曖昧なのではないかと思いました。

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