ICUでは夏休みに英文学を読まされるよ

ICUの1年生は、夏休みに英語の小説を読むことを課されます。

こういう本を読んではいかが、という本のリストには、J.D.サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」(原書はThe Catcher in the Rye by J. D. Salinger)や、ジョージ・オーウェルの「一九八四年」(原書は1984 by George Orwell)などがありましたが、正直言って、是非読みたいというほどのものは無く、迷っていたところ、リストの最後の方にとても面白そうな本を見つけました。

「恐怖の存在」(私が読んだのはもちろん原書の方で、State of Fear by Michael Crichton)という、環境問題を扱ったスリラー小説です。作者のクライトンは、「ジュラシックパーク」も書いた、アメリカで有名な作家だそうです。


原書


邦訳上下巻のうち、上

主人公らが環境テロを食い止めに世界中を飛び回るというストーリーで、「ダ・ヴィンチコード」的なスリルを味わうことができます。

ただ難点は、このサマーリーディングの量的ノルマが150-200ページだったのに対し、本書は600ページ以上あるという点。(´・ω・`) ですが、「ダ・ヴィンチコード」で味わった緊迫感を味わいたいという強い思いには負けました。

また、本書の重要な点は、全体として地球温暖化に懐疑的な立場をとっているということです。本書はクライトンが読者に地球温暖化を冷静に見つめてもらおうと書いた本でもあります。ちなみに私の立場を言わせてもらうなら、地球温暖化に関しては中立者です。肯定するにも否定するにも、不確定要素が多すぎるからです。

さて、サマーリーディングの進捗状況はどうだったかというと、6月末に買って、7月中はろくに読まず、8月にちまちまと読み、8月末から焦りを覚え、9月初めにどかんと読むという、いつもの辻褄合わせに陥りました。ただ読むだけじゃなくて、読んだ本に関して書き物もしなければならなかったので、夏休みの最後から秋学期の初め数日は必至でそれをやっていました。

とにかく、本書はスリラー小説としてとても面白い。賛否両論ある本ですが、読んだら興奮間違い無し!

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